こちらの参考写真。急に大雨が降った休み明けの某建売住宅の現場です。
基礎コンクリートに随分水が溜まっていますが、水中養生でしょうかね。
使われている木は、世の中で緑の柱とか言われている類のものだと思います。
いわゆる加圧注入処理材です。K3とかも言われます。
一般的に加圧注入処理材は、ベイツガやスギ、パインなど通常そのままでは
土台のような腐朽や蟻害が多い箇所には使えない樹種のものが大半なんです。
逆にひのきやヒバなどは、公庫の規定上でも(D1)特定樹種とか言いまして
一応耐蟻性なり、耐腐食性が認められて無垢のまま使用を認められています。
まあ、それすら大とか中とか、実際そんなので良いんですかのレベルですが。
6ヶ月実験やって割と丈夫とかそのレベルです。勿論、強い方が良いですよ。
で、こちらの写真がややわかりやすいですが、よく見ると横に細い線状の穴が
無数に並んでいるのが見えるかと思います。ここから薬剤を注入されています。
もともと比重が軽く、隙間に入りやすい材に、さらに穴を開けて薬剤注入です。
これで1cmぐらい浸透すると言われています。ただ酸化銅などは水溶性ですが
浸透性が高くないので、それ以上は浸透しません(ホウ酸は徐々に徐々に浸透)
で、ご覧の通りびしょびしょです。比重が軽くて無数に穴が空いていますから、
そこからしっかり水を吸ってることでしょう。乾けばいいのかな。存じません。
ただ私なら、この上に建物を建てるのは嫌です。
どうしてもというなら、乾いてからホウ酸撒くしか手がありません。
私は薬剤にせよホウ酸にせよ表面濃度こそがキモだと個人的に思っています。
養生マニュアルも何もなく搬入されてきますから、程度の差はあれ濡れるのは
割と普通の話です。これで大丈夫なんでしょうかね。
なぜか施工店仲間でも加圧処理剤が食われているのを見かけたりするのです。
木口(切った断面)が真っ白けだからかなぁとか思っていましたが、どうやら
それだけでない気がします。この細い穴からサクれて割れてきたりも見ますし。
銅系は腐朽には効くと言われますが、耐蟻はどうなのかなぁと思わなくもなく。
まあ我々から言えることは、樹種そのものが、なるべく耐蟻性や耐腐性が高い
ものを選んでいただいて(ひのきやヒバなどの比重が重く、目が詰まった樹種)
その上でしっかりとボロンdeガードで劣化対策を行っていただく。
それしかないですね。そうすれば養生、雨対策もきちんと付いてきますから。
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