2014年10月31日金曜日

アメリカカンザイシロアリよりイエシロアリが最強!

いやぁ、アメリカカンザイシロアリ、ほんまに怖いですよね。。
でもホウ酸に対する耐性を毒性閾値と専門用語では言いますが、
ホウ酸に対して昆虫類最強の毒性閾値を実際に持っているのは、
アメリカカンザイシロアリ(drywood termite)ではありません。

イエシロアリ(formosan subterranean termite)が最強です。
直訳すれば、台湾地下しろありですね。
アメリカのは飛んできて乾材好きで台湾のは地下からで獰猛と。

さて、このイエシロアリ、我々イエシロだとか、単にイエとか
呼んだりしますが、怖いです。厄介です。しかも普通にいます。
ヤマトシロアリと並んで日本の代表的在来種ですから当然です。

これまでは太平洋岸沿岸を中心にと言われ続けていましたが、
温暖化の影響もあってか既に北上の一途を辿っており、実際に
長期優良住宅の行政の研究会では、新潟ぐらいまで要警戒だと
警告しており、近い将来劣化対策の見直しが諮られる予定です。

ハワイで州法化された全構造材処理も、主としてイエシロアリ
対策とも言われていますから、それだけ脅威だということです。
実際、一つのコロニーで数百万頭の大群もと言われてますから、
獰猛で、平気で柱や、梁、天井、二階でもガンガン上がります。

まあ我々の扱うホウ酸溶液の濃度は相当に濃いですので、当然
イエシロにも十二分に効くよう設定管理されています。これが、
他社で薄いものになると、その分リスクが増してくるわけです。
施工ムラもあることでしょうからねきっと。

で、シロアリの本場ハワイでは、ターマイト・テントと言って、
赤と黒の派手なテントで家中をすっぽり包み、燻蒸と呼ばれる
要は毒ガスを家中撒いたりします。新築では合成殺虫剤ですら
使えないのに、駆除となると豪快かつ合理的なんですよね。。

この毒ガスが相当に危険で、食べ物は冷蔵庫から持ち出すか、
二重タッパーに入れるかしないとならないレベルで、処理中も
外泊を強いられるのですが、たまに早く戻った住まい手さんが
毒ガスが残ってて死んでしまうなんて事故があったりします。。

まあでも徹底的に駆除しようとするとこのレベルが本来必要だ
ということですね。さすがに日本ではいろいろな意味でこれは
難しい処理方法だとは思いますが。でも簡易燻蒸はやってると。
まだ虫もいない新築で。やっぱりガラパゴスで妙な国ですよね。

ハワイ州は、ホウ酸全構造材処理が採用されて以来食害がゼロ。
日本は結構なシロアリ天国なのに、予防面が猛烈に甘いですね。
甘いというのか意味が殆どないことをやっているというのか。。
せっかくお金を掛けるんだから意味のあることに掛けましょう。

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